使っても返品可能!のシステム

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私がアメリカに来て驚いたことのひとつに、商品の返品が(ほぼ)自由にできる、ということがあげられます。

日本で「返品」と聞くと、

・未使用であること
・商品の箱が届いた時のまま残っていること
・名札がついていること


が条件であることが基本常識として自然と思い浮かびます。
そして、同時に店員さんに申し訳ないという後ろめたい気持ちで、返品をする時の足取りも重いです。

ところがアメリカに来たとたん、上記の概念がほぼ180度覆されました。

・使用済みでも可能
・商品の箱がなくても大丈夫
・名札が無くても大丈夫


「使ったら気に入らなかった」「やっぱり必要なくなった」などの簡単な理由で、返品が可能なのです。

店のレジ前には商品購入のお客様かと思いきや、返品処理待ちの商品を大量にかかえた人が堂々と並び、店員の対応も至ってスムーズ、店によっては返品専用の窓口を設けているところもあるくらいです。

もちろん、お店によってReturn policyは異なっているので(到着から30日以内、等)それを守る必要はありますが、返品できることはお客様の権利、返品ができない店には私はこれまでのところ遭遇したことがありません。

アメリカのほとんどのオンラインショップでは、$○○以上購入でFree shipping だけではなく、Free returnはもはや当たり前の世界になってきています。

私の友人もこの仕組みをうまく利用して、いらないものを買って既定の金額を満たし、いらないものは返品してしまうという方法を編み出している人すら出ています。

 
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と、消費者の立場からすると一見便利に見えるこの返品可能システムですが、
私たちのようにモノを販売している側からするとこのシステムは困りものです。

アクタスでは、サポートしているブランドの商品を一部Amazonなどのオンラインショッピングで販売をしているのですが、パッケージがはがされているもの、汚れのついたもの、使用済みで変形しているものまで、当然のように返品として返ってくることがあります。
もちろん、そのような商品は再販ができないですし、商品のお金はお客様に返却され、商品の返送料は販売側持ちです。


私もこうしてオフィスに届いた返品商品を見るとがっかりしてしまうのですが、この「気に入らなくても返品できる、店に行くのと同じように商品を手に取って見てみることができる」ということが、アメリカのオンラインショッピングの市場をこれ程までに拡大し、Amazonが小売店を凌駕してきている大きな要因のひとつとなっています。

せっかく小売店との販売契約を結び、商品を店頭で販売してもらっても、アメリカという広大な土地でその一軒のお店にくるお客様は数が知れています。

アメリカ全土に商品を届けるためには、やはりオンラインショッピングに参画せざるを得ず、そしてこの「返品を受け付ける」という概念はあらかじめ心得ておく必要があるのです。

最近日本でも多くのアパレル会社で、オンラインで送料無料・返品無料を謳っているサイトが増えてきています。

これから日本でこのオンラインショッピング市場がどう広がっていくのか楽しみです。

田村