“在庫を持たない”新形態の小売店とは

Nordstrom(ノードストローム)という全米でも有数の大型百貨店チェーンが新形態のお店をオープンするという情報が入ってきました。

Nordstromは全米最大の高級百貨店としても名高く、現在アメリカとカナダに正規店舗が121店、アウトレットのNordstrom Rackが224店舗、高級ブランドのセレクトショップJeffrey Boutiquesが2店舗、全店舗の売れ残り品を販売するクリアランスストアーを2店舗展開しています。これらのショップ形態に新しく追加されるのが今回ご紹介する「Nordstrom Local」です。

 
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10月3日カリフォルニア州のウェストハリウッドに1号店がオープンの予定で、は3,000sqft(約84坪)と通常の正規店舗が140,000sqft(約3,934坪)あるのに比べるとかなり小さめの店舗となる予定です。しかし面白いのはその3,000sqftの構成です。

この新店舗Nordstrom Local、「全く在庫を店舗に置かない」のです。
小さな3,000sqftの店舗の中には、8個の試着室とサンプル、そしてのどの渇きを潤してリラックスできるバーカウンター、そしてタブレットを片手に持った信頼できるエキスパートのスタイルスト達が待っているとのこと。
気に入った商品を買いたい場合、同じモール内にそのブランドが入っている場合そこから在庫を取ってくる、または“オンライン”でオーダーして家に届くようにできるという仕組み。購入した商品は後日店舗でのピックアップをすることも選択でき、今後は当日2時までのオーダーは当日中に配送できるような仕組みを現在構築中とのことだそうです。今後展開する他の店舗ではバーと他にネイルサロンも入るとアナウンスされています。

 
 

今「買い物」というのはお店に行って、在庫から商品を“買う”という意味ではなく、信頼できるスタッフとセレクトされた商品からお気に入りを“選ぶ”ことへ概念は変わってきていると言われています。事実、今アパレル店舗では、店頭で商品・サイズを確認、オンラインで注文するという人が少なくはありません。帰りに荷物を持つ必要もなく、自分のサイズやカラーを妥協なしに購入することができ、店舗に在庫がないからとあきらめる必要もありません。

今後小売店は、オンラインショップと配送システムを活用し、いかに上手くテクノロジーと付き合うか、またお客さんの信頼を勝ち取る商品セレクトと人材の確保が課題となるかもしれません。今回ご紹介したNordstrom Localのような形態のお店が増えていくことになりそうですね。

高松