調理器具のスタートアップ企業が既存の人気調理器具企業に対抗

調理器具のスタートアップ企業ブランド「Great Jones」が注目を集めているようです。様々な雑誌でも紹介されており、特にミレニアル世代をターゲットにしており今後の動向が気になる調理器具ブランドの一つです。

今回は特集で紹介されていた記事を翻訳にてご紹介させて頂きます。

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調理器具のスタートアップ企業が既存の人気調理器具企業Le Creuset、All-Clad、Mauvielに対抗

受賞歴のある料理評論家であるSierra Tishgartは、多くの素晴らしい調理器具を見てきました。彼女はMauvielの銅製鍋、Le Creusetのエナメル鋳鉄製ダッチオーブン、そしてAll-Cladの片手鍋をこよなく愛しているシェフ達にインタビューをしてきました。しかし、Tishgartは高級でおしゃれな調理器具を調査していくにつれて、これらのブランドの多くは若者の消費者を強く惹きつけていないと感じました。

まず一つ目に、ほとんどそれらのブランドの鍋釜類は、仲介業者による値上げが積み重なるデパートメントストアを通して全て売られるため、手が出ないほどに値段が高くなっています。調理器具業界全体が無駄に複雑に、何がフライパンを他のフライパンより良くするのかを知るのを不可能にしています。そして、ブランディングも商品自体も、家のことにお金を遣い始めた20~30代に訴えかけるようにデザインされているようではありません。同じ若者世代であるTishgartは、「より家にいることが多くなった、家での料理がうまくなりたいと思っている。しかし、キッチンに何が必要なのかを考えるのが非常に面倒で、調理器具はデザインの独創性に欠けていると思う。」と述べています。

 
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そこでTishgartは、家で料理をする若者をターゲットに魅力的な鍋をオンラインで売る新しい調理器具企業であるGreat Jonesのアイデアを考えました。Tishgartはビジネスを始める手助けを得るために、8歳の時にサマーキャンプで出会った彼女の親しい友人であるMaddy Moelisに連絡しました。Moelisは、多くの消費者直販型のブランドが始まった場所であるペンシルバニア大学ウォートン校を卒業していました。彼女はいくつかの急成長しているスタートアップ企業で働くことでキャリアをスタートさせ、ニューヨーク発のアイウエアブランドの「Warby Parker」やウエディングレジストリ会社の「Zola」での経験を通して、家庭用品の空間に関する明確な考えを手に入れました。Moelisは「私は調理器具のビジネスがいかに大きいかということを実感し、しかし同時に既に大きく古典的な調理器具のブランドがミレ二アル世代の消費者の心を掴むのがいかに大変かということも実感しました。また、それらの企業のブランドマネージャーやマーケティングチームは我々の世代に近い意見を取り入れることに苦労していました。」と述べています。

TishgartとMoelisはGreat Jonesを順調にスタートさせるために友人や家族に小規模の基金を募り、現在では、21億ドルの世界の調理器具業界で勝負をする準備ができています。世界の調理器具業界は2024年までに大幅な成長を遂げると予想され、アナリストは2倍以上の規模になると予想しています。データは現在の新規住宅購入者の60%がミレ二アル世代だと示しています。これらの20~30代は彼らの新しい家に合う家庭用品やキッチン用品を揃えています。だからこそ、創設者達は彼らミレ二アル世代に向けた新しい調理器具のブランドを導入する良いタイミングだと考えています。

しかし競争はあります。2016年にステンレス製の鍋類の製品ラインと共にオンラインで開始されたMadeInは注目すべきライバルです。Miloは今年の4月に95ドルのダッチオーブン一つでビジネスを開始しました。他にも、Material KitchenやMisenなど、いくつかのキッチン用品ブランドが同じ市場にいます。

Great Jonesの最初のコレクションは4つのステンレス製の調理器具(片手鍋、ソテーパン、スープ鍋、セラミックノンスティックコーティングのフライパン)と1つのダッチオーブンで構成されています。それらの製品は全て45ドルから145ドルの間であり、フルセットは395ドルで購入することができます。TishgartとMoelisは、調理中に均等に熱が行き渡り、食べ物が焦げにくいように最高級ブランドと同じ素材を使っていると述べています。彼らは製品を香港の工場を中心として生産しています。

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TishgartとMoelisはGreat Jonesの鮮やかな見た目が競争から抜きん出ることを期待しています。彼らは非公開のプロのインダストリアルデザイナーと組み仕事をしました。全ての鍋の取っ手が対照的な真鍮色の金属となっており、ダッチオーブンは目を引くパステルカラーのピンク、イエロー、ダークグリーンがあります。多くの人々が使う時以外は調理器具を隠してしまいますが、創設者達は製品を購入した人達が彼らの鍋を非常に気に入って常に出しておきたいと思われることを期待しています。

Great Jonesの創設者達はヴィンテージの色や形にインスピレーションを受けました。Great Jonesのウェブサイトのロゴの書体は1970年代のニューヨークで見つかった「お買い上げありがとうございました」と書いてある袋からアイデアを得ました。ブランドのインスタグラムフィードは、表紙にElvis Presleyの写真があるような古くさい昔の料理本の写真でいっぱいになっています。数冊はGreat Jonesの鍋を取り上げており、この美しい見た目がいかにヴィンテージ本にふさわしいかということを示しています。Tishgarは「これは色、温かさ、料理の郷愁に対するうなずきであり、私たちはあなたを家族の中の異なった世代へと結びつけ、一方で現代のデザインを持つ何かを作りたかったのです。」と述べています。

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また、TishgartとMoelisはあちこちの店の商品を見て回らなければならない消費者のフラストレーションを利用しようと考えています。現在、あなたがもし高級な製品でキッチンをアップグレードしようとしているのであれば、鋳鉄やステンレス製の製品を購入するために別々のブランドに行かなければなりません。Great Jonesはキッチンのセットの必需品である製品を提供しています。全ての製品が1週間以内に購入者の元へ届けられ、100ドル以上使えば無料で配送されます。Tishgartは最も頻繁に使う製品を特定するために多くのシェフに連絡し、一方でMoelisは最も頻繁に購入された製品を突き止めるためにマーケットのデータを分析しました。Tishgartは「私たちは自分たちをワンストップショップと位置づけ、最初から5つの製品を提供し、それぞれの製品の機能について消費者に説明したい」と述べています。

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調理器具について説明することが重要となります。ブランドのウェブサイトはそれぞれ5つの鍋を強調し、どのような食べ物がどの鍋でベストに調理できるのかが説明されています。例えば、最も大きい鍋はパエリアに理想的ですが、大人数用のパンケーキを作るのにもふさわしいサイズとなっています。また、調理器具の取り扱い方についての情報も書かれています。

何よりも、創設者達は消費者の気持ちを感情的に捉えるブランドを作りたいと述べています。Tishgartは「食べ物は感情を持ちます。パジャマで自分のためだけに料理をしようと、彼氏の家族を初めて家に呼ぼうと、またチキンをローストするのに苦戦しようと、私たちはこれらすべてに私たちのブランドを使ってほしいと思っているのです。」と述べています。

特にインターネットで手頃な価格で比較できる製品を売っているスタートアップ企業が豊富にある現在、Great Jonesのブランディングやデザインは消費者を惹きつけるのに十分なのでしょうか?そしてこのブランドは、衝動買いができ2日後に玄関に届くアマゾンプライムや、終わりがないほどずらりと並んだ鍋製品と競うことができるのでしょうか?私たちは成り行きを見守るしかありません。

Great Jones Website: greatjonesgoods.com